【 保存版 】靴の磨き方
最近、こんな質問を受けました。
ここ数年、靴磨き専門店やシューケアグッズをよく目にするようになったけど、流行ってるのかな?
最近は『靴磨き職人』という職業が社会的に認知されるようになったことで、ひとつのトレンドになっていることは事実です。
そもそも靴磨きは、もともと戦争で職を失った人の『日銭稼ぎ』として始まった仕事と言われています。そういった背景もあり、今でもマイナスなイメージを持っている方が多いですが、ここ数年では『靴磨き職人』という職業が社会的に認知され始め、徐々に人気を集め始めています。
足元をきれいに保つというのは、社会的にもファッション的にも、とても大切なことです。
この記事では、靴の磨き方とそれに関するおすすめアイテムを紹介していきたいと思います。
この記事を読んでいただければ、靴の磨き方に関する正しい知識と、それに関するアイテムの情報が手に入るはずです。
「オシャレは足元から。」
靴磨きを侮ることなかれ
あなたの足元は想像以上に見られている
日本には『足元を見る』という慣用句があります。これは江戸時代の馬方が、旅人の足元から疲れ具合を見抜き、運搬料金を決めていたことに由来すると言われています。
傷んだつま先・擦り減った靴底やカカトは、想像以上に見られているものです。
見た目だけでマイナスな印象になるのは、非常に勿体ないと思いませんか?
しっかりとした知識を身につけ、第一印象で負けない身だしなみを整えましょう。
靴磨きの手順
- 事前準備
- 汚れ落とし
- 保湿・補色
- 磨き
- 仕上げ
事前準備
シューツリーを装着
シューレース(靴ひも)を外し、シューツリーを装着します。シューツリーには、靴のシワを伸ばし、形を整えるという役割があり、とても重要なアイテムのひとつです。
まずはシューツリーのサイズ選び。大きすぎると靴に入りませんし、小さすぎてもシワが伸びきりません。バネ状になっているものが多く、○○㎝~○○㎝と幅を持たせたサイズ展開になっているはずなので、自分の靴のサイズにぴったりとあったものを選びましょう。
次に素材。プラスチック製のものもありますが、木製のものがおすすめです。木製のシューツリーは型崩れ防止の効果だけではなく、消臭・防湿・防カビの効果が期待できるからです。
コバを整える
『コバ』と呼ばれるアウトソール(靴の外側で地面に直接触れる部分)の側面を紙ヤスリ(150番手くらいが目安)で削り、きれいに整えていきます。
ポイントはコバのザラつきをとるイメージで削っていくこと。紙ヤスリで整えた後は、コバ専用クリームを使い保湿と補色をしておきましょう。コバ専用クリームは染色の塗料が強いものが多いので、靴本体に付かないように注意。
汚れ落とし
ブラッシング①
汚れ落しには『馬毛ブラシ』を使い、全体をブラッシングしていきます。ホコリを掻き出すイメージでブラッシングするのがポイント。ブラシ選びはなるべく毛足の長いものを選ぶことで、靴へのダメージを軽減できます。
クリーナーで汚れ落とし
専用クリーナーを白い布(いらなくなった布切れなどでOK)に染み込ませ、全体を優しく拭いていきます。古いクリームや革に染み込んだ汗などを拭き取り、革をスッピンの状態にする効果があります。薄い革は傷みやすいので擦りすぎないように注意。
保湿・補色
栄養クリームを塗る
革の色と近い色のクリームを選び、革をマッサージするイメージで塗り込んでいきます。
おすすめは手で塗ること。手で塗った方が体温でクリームの伸びが良く、革への馴染みが良いです。
さらに慣れてくると、触った感触で革の状態が分かるようになってきます。靴への愛着が沸きますし、お金もかかりません。
※『栄養クリーム』と『ワックス』は別物です。栄養クリームを塗らずにワックスだけ塗ってしまう方がいらっしゃいますが、それでは栄養不足で革が傷んでしまいます。(人間で例えれば、食事も摂らずにメイクだけで誤魔化しているようなものです…)
色数を揃えるのが面倒だという方にはこちら。補色効果はありませんが、栄養・保湿はこれでバッチリです。
肌が弱かったり、手に着色してしまうことに抵抗がある方は、専用ブラシを使いましょう。使う場合は、クリームの色によってブラシを使い分けることを忘れずに。(ブラシを分けないと色移りします。)
ブラッシング②
塗り込んだクリームをさらに馴染ませ、ツヤを出すために『豚毛ブラシ』を使いブラッシングしていきます。
豚毛ブラシは馬毛ブラシに比べ、硬くハリがあるのでマッサージする様な感覚でしっかりとブラッシングしていきましょう。
理想は豚毛ブラシですが、ツヤ出し用の『化繊ブラシ』でも問題ありません。
乾拭き
表面に残っている余分なクリームを拭き取っていきます。なるべくキメの細かい柔らかい布がおすすめ。
磨き
鏡面磨き
この鏡面磨きは好みがありますので、あまり光すぎは好きじゃないという方は、この工程は飛ばしていただいても問題ございません。
すでにここまでの工程で、十分きれいになっているはずだからです。
栄養クリームを塗り込んだときと同様に、革と同色のワックス選び(無色のものでも可)磨き上げます。
ポイントは、全体に塗り込むのではなく『つま先』と『かかと』をメインに塗り込むこと。少量の水を含ませながら、ワックスの膜を作る様なイメージで。
仕上げ
ブラッシング③
仕上げは『山羊毛ブラシ』でブラッシング。ブラシの毛先に少量の水を含ませながら全体の光沢が出る様に丁寧にブラッシングしていきます。
最終仕上げ
表面のキメを更に整えるように乾拭きをしていきます。より仕上がりにこだわりたい方のためにいくつかアイテムをご紹介しておきます。
ソール(足裏)に専用クリームを塗り込んでいきます。足裏なので、ソール専用ブラシを別で用意して塗り込んでいきましょう。
このクリームを塗っておくことで、ソールの乾燥を防ぎ、すり減りを軽減できるだけでなく、ソールの反り返りが向上し、足に吸い付くような履き心地を再現できます。
靴磨き関連アイテム紹介
その他あると便利なアイテムを紹介しておきます。
シューホーン(靴ベラ)
靴を履く際に、シューホーンを使うことで履き口のダメージを軽減し、永く愛用していただけます。お気に入りの靴を永く履くためにも、シューホーンを使って足入れしましょう。
お手入れセット
初心者の方や、ギフトでお考えの方に便利なセットがあります。手軽に試していたいという方におすすめです。
まとめ:【 保存版 】靴の磨き方
ここまで靴磨きの流れを紹介してきました。
これは私の個人的な意見ですが、初心者の方は、まずは慣れることと、習慣化させることが重要なので、鏡面磨きの工程まで入れなくてもいいと思っています。
上記の手順でしっかりとメンテナンスしていただければ、鏡面磨きなしでも十分にきれいになっているはずだからです。この工程に慣れた後、鏡面磨きという次のステージで、更に腕と靴を磨いていただければと思います。
靴を磨くと見た目が整えられるだけでなく、心もスッキリして仕事に打ち込めます。始めはアイテムを揃えるのに多少お金が掛かるかもしれませんが、これもあなたの仕事への投資として考えていただければ、決して高くないものではないでしょうか。
是非、この機会に挑戦してみて下さいね。
本日はここまで。
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