トレンドの正体とは
先日、YouTubeを斜め読みしていると、大変興味深い動画を投稿しているYouTuberさんがいらっしゃいました。
UNIQLO研究家で作家のMBさんです。
とても研究熱心な方で、業界の中でもなかなかあそこまで研究されている方は、少ないんじゃないかと思います。(おそらく販売スキルはかなり高い。知識はさることながら、メリットピックアップがめちゃくちゃ上手い…それでいて洋服好きという熱が伝わってくるのですから、言うことなしですね。)
もし気になる方がいらっしゃいましたら、是非チェックしてみて下さい。業界の方でも勉強になるポイントがたくさんあると思いますよ。
ところであなたは、洋服を買いに行って「これが今年のトレンドです」と接客されたり、雑誌やSNSで『今年のトレンドは○○』という記事を目にした経験ありませんか?
きっと多くの方が、かなりの確率であるはずです。かく言う私自身も、ついつい使ってしまう言葉なのですが…
そもそも『トレンド』とは一体何なのでしょうか。どこで生まれ、どのようにして大きな流れとなっていくものなのでしょうか。
この記事では、MBさんの動画の中でも特に気になった【 トレンドとは一体何なのか 】について、更に分かりやすく、もう少し掘り下げた内容で解説していきたいと思います。
この記事を読んでいただければ、トレンドに対しての理解を深められるだけでなく、「トレンドを楽しもう」という前向きな気持ちになっていただけるはずです。
ファッションとトレンドの関係
トレンドは陰謀論?
「トレンドなんてものは、世界の支配者層が仕組んだ陰謀論」なんて話も時々耳にしますが…
私個人としては「そんなことはありません。」という意見です。
実際に、各ブランドがプロモーションとして、打ち出しを強化するということは勿論あるでしょう。しかし、それだけの要素では、大きな流れなど到底作れないからです。
よく考えてみて下さい。
販売員に「これ、今年のトレンドなんです」と勧められて、その情報だけを素直に受け入れ、購入に至っているでしょうか?
余程の信頼関係がない限り、そんなことは先ずないと言えますよね。むしろ、それほど簡単に購入に至っていただけるのであれば、私たち販売員が苦労することなどないのですから…
実は、ファッションのトレンドには『歴史に裏図けられた時代の流れ』というものが確かに存在するのです。
歴史は繰り返す!?トレンドの正体とは?
200X年代――
渋谷区神南にセレクトショップが立ち並ぶと、いわゆる “セレクト系” の若者で賑わうようになり、パルコやルミネなどのファッションビルが登場すれば、母と娘が仲良く買い物する “母娘ショッピング” が急増した。エディ・スリマンがディオール・オムのクリエイティブディレクターに就任すると、原宿にはおしゃれでスリムな男子が急増し、何よりも見た目重視な盛り盛りギャル・ギャル男時代の全盛期に突入すると、それまでの “リラックスカジュアルスタイル” から”スッキリキレイめスタイル” に移り変わっていった――
これは、あくまでひとつの例の一部ですが、間違いなく言えることがあります。
ファッションの文化や歴史というのは、まるで決して止まることがない、吊るし糸の長さが違う『振り子』のように、時代の中でわずかな変化を加えながら、繰り返しています。
この歴史的事実を紐解いていくとトレンドの流れというものが少しづつ、『点』ではなく『線』として見えてくるのです。
では、現在はどうでしょう。
やはりここも移り変わっていて、 現在は『ビッグシルエット』がトレンドのひとつのキーワードになっています。
【 価値観の創造的破壊 】
これがトレンドの正体であると言えます。
トレンドの予測?時代の流れを読んでいる?
突然ですが『バタフライエフェクト』という理論をご存じでしょうか。一匹の蝶の羽ばたきが、地球の裏側では竜巻を起こすという、あの理論です。
ファッションのトレンドというのも、この理論に通ずる部分があります。
バタフライ効果をファッションの世界に例えてみました。
- トレンドとなる美しい蝶の羽ばたきを発見する人 → 各国のハイブランド
- 羽ばたきがわずかな風になるのを感じる人 → 各国のバイヤーやファッショニスタ
- 風が強くなったと感じる人 → ファッション感度の高いインフルエンサー
- 竜巻になって気付く人 → エンドユーザー
ここで言いたいのは、各国のハイブランドも『美しい蝶』ではないということです。
過去の膨大な歴史的傾向から、どこに美しい蝶が現れるかを予測し、その蝶の羽ばたきを一番最初に発見する。
世界のトップに君臨するブランドというのは、この血の滲むような努力をし続けているからこそ、今もなお世界のトップブランドとして愛され続けているわけですね。
まとめ:トレンドの正体とは
- トレンドは陰謀論ではない
- トレンドとは価値観の創造的破壊である
- トレンドはわずかな変化を加えながら繰り返している
トレンドというのは、歴史に裏付けられた時代の流れ。そして、各国ハイブランドは、このトレンドを読み取る努力をし続けているからこそ、今も尚、人々に愛され続けている存在であると言えるのではないでしょうか。
本日はここまで。
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